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エリート教育か/藩士全体の教養の底上げか。教師による講釈か/自由闊達な議論を認める集団読書(会読)か―。学問が出世に結びつかない身分制社会の近世日本において、ようやくつくられはじめた学校はさまざまに展開する可能性があった。学ぶ理由が明確でないなかで、学校はいかに生まれ、人々はそれになにを求めたのか。学習の方法、教育の目的に注目することで、官学/私塾、儒学/国学/蘭学といった枠組みを超え、一七世紀から明治初期までを見通し、江戸教育思想史に新たな地平を拓く意欲作。
江戸教育思想史序説第1編 学校構想と家訓(林家三代の学問・教育論江戸前期の学校構想―山鹿素行と熊沢蕃山との対比山鹿素行における士道論の展開貝原益軒における学問と家業)第2編 儒学の学習法と教育・教化(太宰春台の学問と会読一八世紀の文人社会と学校細井平洲における教育と政治―「公論」と「他人」に注目して寛政正学派の『中庸』注釈)第3編 国学と蘭学の学習法と教育・教化(一八世紀日本の新思潮―国学と蘭学の成立江戸派国学と平田篤胤―村田春海・和泉真国論争をめぐって平田篤胤の講釈―『伊吹於呂志』を中心に)第4編 私塾と藩校(広瀬淡窓における学校と社会吉田松陰における読書と政治長州藩明倫館の藩校教育の展開加賀藩明倫堂の学制改革―会読に着目して明治前期の「学制」と会読)