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七世紀、遠くインドへ旅に赴き、多数の仏典・仏像を将来、仏典の漢訳により東アジアにおける仏教の基盤を作り上げた仏者、玄奘三蔵。その求法の道行はいかなるものであったのか。そして、その思想はどのように形成され、伝えられていったのか。言説・絵画作品などで玄奘はどのように語られ、描かれているのか。実像と伝承上の姿を対照することで浮かび上がる、新たな玄奘像とはどのようなものなのか。仏教学・文学・美術など多角的な視点から玄奘の、そして、玄奘にまつわる思想・言説・図像を読み解く画期的論集。
第1部 玄奘の足跡と思想(『西域記』『慈恩伝』読後旅する玄奘の思想的変遷玄奘の求法と伝法―唯識思想を中心に玄奘系唯識宗の異派―円測思想考玄奘が学んだ仏教知識論(因明) ほか)第2部 玄奘をめぐる言説・図像(玄奘訳『般若心経』の特徴―中世の神祇信仰を糸口として玄奘の仏像請来の事績二件敦煌文献から見た玄奘三蔵日本密教文献にみる『深沙神王記』論考慈恩大師基をめぐる唱導―東大寺図書館蔵『如意鈔』を中心に ほか)