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「会社国家」であり、「官僚国家」でもある日本では、「精神のドレイ」が主人の意向を先取りする、いわゆる忖度が大流行りである。まじめ主義者と多数に従ういい人ばかりのこの国に、いま必要なのが魯迅の「批判と抵抗の哲学」だ。魯迅を自らの思想的故郷とする著者が、血肉となった作品を論じ、ニーチェ、夏目漱石、中野重治、竹内好、久野収、むのたけじら、縁の深い作家・思想家を振り返る。「永遠の批評家」魯迅をめぐる思索の旅は、孤高の評論家の思想遍歴の旅でもある。
一九〇四年秋、仙台エスペラントに肩入れした魯迅と石原莞爾満州建国大学の夢と現実上野英信の建大体験故郷および母との距離魯迅とニーチェの破壊力死の三島由紀夫と生の魯迅夏目漱石への傾倒中野重治と伊丹万作の魯迅的思考久野収と竹内好の魯迅理解武内好の太宰治批判とニセ札論魯迅の思想を生きた、むのたけじ魯迅を匿った内山完造魯迅の人と作品