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本来、目に見えないはずの幽霊―しかしこれまで日本人は、それを文学作品や映像コンテンツによって描いてきた。「幽霊」という言葉の意味は時代によって変遷し、それはときに現代人の多くが想像するものと大きく異なる。人びとは幽霊をどう感知し、それを表象するためにいかなる工夫をしてきたのか、幽霊になにを求めたのか。歴史学、メディア学、文学、美術史学、宗教学、社会学、民俗学等さまざまな研究分野から日本人の精神世界の一端に迫る。
幽霊の歴史文化学への招待第1部 幽霊の存在論―それはどう生起するのか(生と死の間―霊魂の観点から幽霊ではなかった幽霊―古代・中世における実像死霊表象の胚胎―記紀・万葉集を中心に)第2部 幽霊の表現論―それはどう描かれるのか(化物振舞―松平南海侯の化物道楽『新釈四谷怪談』のお岩が映しだすもの―占領期の日本映画検閲と田中絹代のスターイメージをめぐって祟りきれない老婆と猫―中川信夫『亡霊怪猫屋敷』のモダニティ ほか)第3部 幽霊の空間論―それはどこに出没するのか(上から出る幽霊―地上七・八尺の異界立ち現れる神霊―御嶽講の御座儀礼大都市江戸の怪異譚―『耳袋』と『反古のうらがき』から ほか)