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1856年、英領ギアナで暴動が起こり、本国から切手が届かないことを恐れ、急場しのぎに地元の新聞社である切手が印刷された。地元のみで使用され、そのまま忘れ去られたが、これがのちに1セント・マゼンタとして知られることになる切手であった。発行から17年後、ある少年が廃屋でこの切手を発見。以降、この冴えない見た目の切手の価値は、コレクターたちのあいだで跳ね上がっていく―。なぜ、どのようにして、その切手はとてつもない価値を有するに至ったのか?世界で一枚しかないとされる切手と、それをめぐる人々の数奇な運命と情熱を描く、傑作ノンフィクション!
第1章 切手の世界第2章 デイヴィッドとの旅第3章 一セント―一八五六年:印刷され、売られ、忘れられる第4章 六シリング―一八七三年:十二歳の少年が発見第5章 百二十ポンド―一八七八年:グラスゴーとロンドン第6章 百五十ポンド―一八七八年:マリンキャップの男第7章 三万二千五百ドル―一九二二年:葉巻をくわえた富豪第8章 四万ドル―一九四〇年:怒れる未亡人、メイシーズ、そしてもう一人の富豪第9章 二十八万六千ドル―一九七〇年:ウィルクスバリの八人第10章 九十三万五千ドル―一九八〇年:“その男は現われた”第11章 九百五十万ドル―二〇一四年:「赤紫色が見えるだろうと思っていたが、やはりマゼンタが見えた」