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万葉集の“豊かな感情表現”は政治的な文化装置として創り出された―歌に詠まれた喜びも悲しみも、時代を超えて通じているようにみえる。しかし、現代人の感動と万葉人の感動は、果たして同じものなのか。歌の背景に存在する、天皇を中心とした古代帝国的世界を見つめ、感情表現という根源の正体に迫る。万葉集にみえる政治制度と歴史意識を解き明かした講演録。
1 はじめに(『万葉集』との最初の出会い英訳に対する感動 ほか)2 『万葉集』の世界のありよう(古代日本の帝国的世界帝国的世界と文字 ほか)3 『万葉集』における「感動」の世界(主権者に対する感動集団的感動と個人的感動 ほか)4 おわりに(『万葉集』の言語世界文学と日本文学)講演を聴いて―コメントとレスポンス(文学研究の基礎にある「感動」創られたものとしての“感情” ほか)会場からの質問への回答(『万葉集』の歌を英訳する時に、特に重視していることは何か。柿本人麻呂「泣血哀慟歌」と潘岳「悼亡詩」の違いは、帝国的世界像と関係するのか。 ほか)